どこからともなく/Aus dem Nichts
毎年言ってる気がするけど、今年は良作多しではなかろうか!
というわけで、ファティ・アキンの最新作。
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突然、夫と息子を奪われた主人公(ダイアン・クルーガー)の苦難の日々。
憎き犯人に対して彼女が下した決断とは。
っちゅーわけで、序盤〜中盤にかけてはかなり引き込まれる。もう、かなり。
ふたりの結婚式ムービーにはウルトラハッピーな空間が広がってて、息子をが生まれてからも仲良く幸せなファミリー。
そんな中、夫と息子を失う。
寄り添う友人、微妙な距離感の義父母、そして実母。
それぞれとの関係性をとらえやすいし、事件直後の悲しみ、裁判中の緊迫感と怒りや憎しみなどのネガティブな感情と時折挿入される幸せなファミリームービーの対比が見事。
この笑顔を二度と見られないなんて…と、こちらも胸がしめつけられる。
序盤は雨ばっかりで終盤にかけて曇り空になっていくのも主人公の心象風景をあらわしているようでよかった。
ただ、晴れ間が見えたことが必ずしもハッピーエンドにつながるわけではないのが憎い。
あの終わり方はあんまり想像してなかったので驚いたなあ。
本筋とは関係ないけど、ダイアン・クルーガーは超絶スタイルよくて、無造作ペアも煙草を喫む姿も革ジャンもスキニーパンツもブーツもぜんぶかっこいい。
あんなの何着ても完璧だわ…