ハーモニー・コリン
ハーモニー・コリンについて考えている。
生まれ育ちはともかく、10代で書いた脚本がラリー・クラーク『KIDS/キッズ』ということで、私はおそらく『ガンモ』から観たので、まったく理解できず。中学生やったし…。『KEN PARK ケン パーク』も観たけど、これまたぎり中学生だったもんで、一面的な感想しか…まじでしょうもない感想。。
とにかく!
いつもの名画座へ意気揚揚と向かったのは、『スプリング・ブレイカーズ』が観たかったから。
予告編だけ観ると、ふだん映画を観ない人でも「軽めのガールズ・ムービーでおもしろそう」と思うんじゃないかと思うし、私でもそんな気がしていた。
だけど、だけどさ、ハーモニー・コリンがそんな簡単にたのしませてくれるわけないじゃない!
じぶんの嫁さんをビッチに仕立てすぎ!
いくらミューズっつっても…そんなこと言ったら、カサヴェテスはもっと性格悪いかんじするが。
観終わった瞬間は空しさが残ってとてもアゲアゲな気分にはならなかったわけで、期待していたものとは違ったけど、こうして数日経ってからスクリレックス聴きながら思い返してみると、わりといい映画だったんじゃないかと思っている。
ストーリーは、アメリカの女子大学生4人組が「春休みくらい、こんな退屈な街を抜け出してたのしみたいわ!」とフロリダ旅行を計画するところから始まる。資金調達のために強盗をしたところさくっと成功し、晴れてフロリダへ向かって水着でパーティー!
ところが、派手にパーティーたのしみすぎてポリスに拘束されてしまう。
絶体絶命と思いきや、だれかが保釈金を払ってくれて…そんな彼女たちを待っていたのが、ジェームス・フランコ扮するエイリアン。
こいつは肩書きが謎すぎる、ギャング兼ラッパーみたいなやつで、『127時間』で感動をくれたのと同一人物とは思えない変態。『オズ はじまりの戦い』でもがんばってたのに。
そんなこんなで、エイリアンとの出会いで4人組の運命の歯車が狂っていく。。
印象に残ったのは、敬虔なクリスチャン役セレーナ・ゴメスが、友達のビッチのノリに若干置いてけぼりをくらいつつ、「ママ、ここはとてもたのしいわ。みんなすごく親切なの」と電話で話してるシーン。育ちの良し悪しというか、じぶんを解放しきれていない抑え込んだ欲求が見え隠れしていて、少し辟易としながらも自己矛盾の帳尻合わせで連絡してるさまにシンパシー感じた。中学生くらいの頃はそういう気持ちもあったもんで。
自宅で観る気にはならないから、またどこかの名画座で上映があれば行こうと思う。
なんか気になる一作。