luvyduvyの日記

嬉々として散々な日々を。

『フィルス』LOVEトゥナイト!!!@Dommune Studio

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DOMMUNE Studioにて、原作者アーヴィン・ウェルシュと監督ジョン・S・ベアードを交えて『フィルス』LOVEトゥナイト!!!

 

まだWikipediaにもページが存在しない映画。

 

だれもが「ユアン・マクレガー、めっちゃかっこいい」と言ったか、もしくは思ったであろう『トレインスポッティング』の原作者であるウェルシュ先生は終始おねむ。

最後のほうはちょっと寝てたけど(笑)、文学への目覚めや分筆業を選んだ理由、ポスト・パンク~レイヴへ・・・などなど青春時代などについても話してくれた。

 

そのあと、今作の監督を務めたジョン・S・ベアードがフィルスTシャツ(これがめちゃかっこいい!)を着て颯爽と登場し、イギリスのインディペンデント映画の興隆や自身のバックグラウンド(BBCでコメディ番組を制作していたそう)、映像化するにあたって大変だった点(ありがち)などについてつらつらと。

 

ウェルシュ先生はねむいからか、むにゃむにゃ話すのに対して、ベアード監督ははっきり話すからわりと聴き取れてよかった。

 

ストーリーは、日本人留学生の殺害事件が発端になっているんだけれど、それはジョンがザックという俳優をどうしても使いたかったからで、日本語が聴こえるのもインターナショナルゥ~なかんじで響きがよかったから。

 

とか、

 

イギリスでは映像化はムリだと言われていたが、ウェルシュ先生はジョンの脚本の素晴らしさに圧倒され、これならできる(いい俳優を使い、お金も集められる!)と思った。

 

とか、いろいろ裏話も聴けて終始ほくほく。

 

主人公ブルースを演じた、ジェームズ・マカヴォイについて聞かれた2人は、「マカヴォイの演技は、『タクシードライバー』のデ・ニーロに匹敵するし、彼の演技はマクベスリア王の舞台のようで、あらゆる感情を表現する能力に長けていて信じられないほど素晴らしい」とまくし立てるようにべた褒め。

 

原作者と監督からそんなに愛される俳優って、とても素敵だなあ~。

そもそも原作者と監督がそろって来日して広報活動してるってのはフツウ?

互いに尊敬し合い、2人だからできたんだ、という絆みたいなものが色濃く感じられる関係性ってあまり日本の作品では観ない気がする。

むしろ喧嘩というか、「映画はオリジナルとは別物」という考え方が多いような。

 

『フィルス』はアート・ハウスに留まるだろうと考えていた監督は、日本で配給が決まったこと、すでに作品を観たひとの中には深く理解を示すひともいることに感激していたよう。

“心地よい驚き”と言っていたのが印象的だった。

 

最終的には、『トレインスポッティング』の続編ってどうなってんの?という話へ。

 

ウェルシュ先生「Jain...」(Ja と Nein を合わせたドイツ語)

 

とか言って、「スクリプトの第一稿は手元にあるけど手直しが必要」とのこと。

なんでも時代設定がいまと合わないので、再考しなきゃいけないんだって。

 

「続編をつくるってことは、オリジナルである『トレインスポッティング』を超えなきゃいけない。でも、それは簡単なことじゃないから、いいフィルムメイカー/脚本家の力が重要なんだ」

 

「むかしの仲間で集まって同窓会みたいなことをする気はないんだ」

 

続編の話を匂わせていたダニー・ボイル涙目だね・・・

 

描く世界は奇天烈で(先生は、テリー・ギリアムとか好きらしいー)かなり癖のあるキャラクターに溢れているけれど、そりゃやっぱりいろいろ真面目に考えてんだよな。とか当たり前のことを思いながらエンディングに突入。

 

続編に向けてこの1年は頑張る、というようなことも言ってたので、そう遠くない未来にあの興奮がやってくるかも!

 

さいごはちゃっかり集合写真にもお邪魔さしてもらったけど、ひとに囲まれてて2人に声をかけるには至らず。いくじなし。

 

映画はほんとうにたくさんのひとが関わり合った共同作業の上にできあがるものだから、だれが欠けても完成はしないのに、“脚本”の重要性についてあまり考えたことがなかったので、これからは脚本家にも目を向けたい。

 

※なお、文字起こしはすべてわたしの想像なので、はたしてそんないい言い方したかは甚だ疑問であります。

※『リトル・ダンサー』で世界中を感動の渦に巻き込んだジェイミー・ベルが…><