THE BEGUILED
当たりはずれのある監督だとは思っていましたが、今回は残念ながらはずれ。
カンヌで監督賞を受賞したらしいけど、私はその素晴らしさを理解できずに無念の敗北。
南北戦争中の南部にある女学院へ、足に怪我を負った北軍の伍長(コリン・ファレル)が迷い込む。
迷い込むというか、きのこ狩りをしていた少女に拾われて手当をするために運ばれるんだけど。
この女学院には、校長、教員以外に家に帰れない生徒が5名残っていて、彼女らが戸惑いながらもかいがいしく看病するんだけど、気まぐれな伍長に嫉妬心や競争心を煽られた女たちが、「欲望のめざめ」を憶え・・・ってなあらすじです。
第一印象は、長い!!!何回も体勢変えちゃったよ!!!
でもびっくり、これ90分しかないんですよ。もう、信じられない。
前半~中盤過ぎまでがとくに長く感じるのですが、終盤にかかってようやく「おっ!これはおもしろくなるか?!」と思えた途端ところで弾丸でラストへ。
え・・・もっとぉ~。ってかんじでした。
映像や音は美しいです。
森、木漏れ日、きのこを採る音、足音など。
個人的には群像劇にしてほしかったかなー。
―――ネタバレ―――
ラスト、伍長をどうするか?について話し合ってるとき、少女から発せられた無邪気な「吊るす?」に対して「そんな残酷な!」と即座に否定するキッドマン。
そりゃそうだよ、キリスト教の隣人を愛する精神(プラス下心)でこれまで助けてきたんだもん。
いくら身の危険を感じたからと言って・・・
そこに別の少女から「特別なきのこでもてなすのはどうでしょうか。伍長はきのこが好きだと言っていました」と、遠回しだけど直球な提案!!!
「ん~、特別なきのこね。いいわね。エイミー、特別なきのこを採ってこられる?」
「はい、先生。」
急に殺すことにシフトしたー!!!!
っていう流れがおもしろくて、帰りに寄った大戸屋でやんややんや話しました。